大橋五輪観戦記/01

会員投稿: 2008年北京オリンピック観戦記 (その3)

2008/08/27

8月23日 野球3位決定戦 (対アメリカ線) in北京

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8/23(日) 星野ジャパンの3位決定戦です。
北京市内鳥の巣から車で40分くらいのところが五裸(木へん)松球場です。
天津からは新幹線でわずか30分で北京南駅に着きました。
そこからタクシーで30〜40分くらいで球場に着きました。
前日の韓国戦で燃え尽きた感のあるチームと野球ファンですが
最低でもメダルは手中に!しかも予選でタイブレーク方式の
おかげで敗れたとはいえ、トップ選手のいない米国チーム
とあって誰しもが「今日は勝つだろう」と思って会場に
来たはずです。
珍しいくらいの青空。初秋の感じさえする北京の気候です。
しかし10:30試合開始というのは条件は同じといえども
プロの日本選手にはちょっときついかな? 

幸運なことに一塁側スタンドの最前列(一塁ベース後方)
だったので、選手の顔がよく見えました。
偶然にも隣席に西日本新聞社のカメラマンがいて、
加茂川君の名前を出すと、知っていました。
世間は狭い。 

試合内容や、采配については各メディアで飛び交っていたので
ここでは書きませんが、なんにしても選手個人に元気、覇気が
全くといっていいほど感じられませんでした。
メダルへのプレッシャーがあるのはわかりますが、はたから観ていて
「何でそんなに楽しくなさそうにプレーしてるの?」と思わず首を
傾げたくなる様子でした。隣のカメラマンにもそのことを言うと
「実は前日の準決勝の韓国戦からこのように元気がないんですよ。
ひょっとしたら内部分裂でも起きているのかも・・・」と言っていました。
試合後のインタビューで主将の宮本が 「国際大会は皆がひとつに
ならないと勝てない。負けたということはそうなっていなかったという
ことかもしれません。」 と意味深な発言をしていました。 

TVで応援していた皆さんもそうだったと思いますが、スタンドのファンは
本当に暖かい一生懸命の応援をしていました。
また、サッカーと違い、双方のファンは決して相手をヤジることもなく
凡退しても、打たれても、エラーしても必死に応援を続けていました。
試合の後もベンチ前に並ぶ選手達に対しても誰一人ヤジることなく
「お疲れ様〜!」と労をねぎらっていました。 

こんな声援はシーズンでは考えられないことです。だからこそ勝敗は
別にして必死な気持ちが伝わるプレー、気迫を全面に出してプレー
して欲しかったと思ったのは僕だけではないでしょう。
 それと最後くらい各スタンドの前に来て応援してくれた
ファンに挨拶をするのがせめてもの礼儀ではなかったかと感じました。 

実際彼らが整列したのは一般者が入れない(大会関係者、市政府者
メディア関係者らの席)エリアの前に何となく並んで特に号令もなく
いつのまにか挨拶らしきものが終わったいたという印象でした。
来年WBCがありますが、指揮官にはオリンピックや国際試合の
経験のある年代(古田などの年代)の人に世代交代するべきだと
個人的には強く思います。 やはり日本国内のスタンダードだけで
戦って失敗したという感が否めません。
準決勝で最後のアウトになるボールを執った韓国の選手がしばらく
うずくまって喜びを表現した姿。今回の野球はあのシーンにすべてが
凝縮している気がしました。

その後選手村の近くのマンションにポカリスエットの大塚さんが
選手用にリラクゼーションルーム(普通のマンションの一室を改造
したもので選手がマスコミから逃れて、日本の新聞や雑誌、TVを
観たりゴロリと寝そべったりできる隠れ部屋みたいなもの)をボラン
ティアで提供していて、そこを訪れました。
選手村だけでは息抜きが出来ないため、ここを多くの選手が愛用
していたとのことです。
女子レスリングの吉田選手や伊調姉妹などはここで半日ほどゴロゴロ
していたらしいです。
僕が行った1時間前には陸上の福士 加代子選手が来ていたそうです。  

今回、北島選手や柔道の選手を別とすると、ソフトボール、女子レスリング、
女子サッカーなど頑張った競技の選手達は、十分な強化費が与えられて
いるわけでもなく、スポンサーがついていたれりつくせりということもなく、
宿泊も選手村でした。
一方、野球、男子サッカー、バレーボールなどはスポンサーがちがちの
ガードで待遇も特別。しかしそういう厚遇の彼らはすべて結果を残すことが
出来ませんでした。
特別待遇の是非は別として、やはり戦う前の気持ちが勝者と敗者の
間で同じではなかったような気がします。 

それと日本人は一般的にはどうしても欧米に較べるとフィジカル面で
劣っていることは否めませんが、アジアの中でもそれを感じてしまいます。
次世代の子供達に対して体力、身体能力も向上させていくように
早いうちから再建に着手しなければ経済、外交と共にトータル的に国力が
益々低下していく気がします。
勝敗至上主義では決してありませんが、メダルの総数、金の数とも、
日本の人口の半分しかいない韓国に負けるようではいかんと思います。
決して韓国を蔑視しているのではなく、彼らもあれくらい頑張っているの
だから、我々ももっと頑張らなくてはという考えをもたなくてはダメだと
痛感しました。

今回間近で観たせいか、今までのオリンピックでは感じなかったような
ことを感じました。しかしオリンピックが益々商業化し、競技時間の
設定などが、TVの為のオリンピックみたいなことになってきていることは
皆さんも感じられたのではないでようか?

2016年五輪の福岡誘致も東京誘致も反対でしたが、北京を見るにつけて
再度日本でも開催し、少々変な方向に行きかけている五輪を運営や
ホスト国としてのあるべき姿を見せるのも ありかなと 無責任なことを
感じ出しました。                       (終)
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  • 大橋君の五輪観戦記を掲載しました. (→その1, →その2, →その3) -- 溝口 2008-08-29 (金) 07:36:52

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Last-modified: 2020-12-03 (木) 17:23:48 (1233d)
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